「もう一度散歩を楽しんでほしい」犬用の車いす・義肢作る会社 ペットの高齢化で増す歩く重要性 【アップ!特集】

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  • Опубликовано: 7 авг 2024
  • 病気などにより歩けなくなった犬に車いすを装着して再び飼い主とともに散歩ができるように製作する工房が岐阜県池田町にあります。愛知県小牧市には犬用の義肢を作る会社も生まれています。
     フレンチブルドックのブルゾウ(オス4歳)が散歩しています。装着しているのは、犬向けの車いすです。後ろの足があまりうまく動かせませんが、元気いっぱいに走り回っています。
     ブルゾウはヘルニアを患っていて、去年9月に手術をした後も下半身に麻痺が残りました。
     手術から1カ月半、飼い主の永見さんがインターネットで調べて訪れたのは、岐阜県池田町にある「はな工房」です。
    「(ヘルニアになる前は)フェンスを越えるぐらい運動神経がよくて、活発だったがおとなしくなりましたね」(ブルゾウの飼い主 永見恵美さん)
     サイズの調整や試乗を経て、車いすを注文しました。
     完成した車いすを装着します。外に出てみると…ブルゾウは、力強く走り出しました。
    「久しぶりに走ったのがうれしいです」(永見さん)
     ヘルニアを患う前のように、元気に走るようになったブルゾウ。
    「運動するようにもなったので、筋肉がつくようになって、ちょっとずつ(体重が)戻りつつあります。ワンちゃんが泊まれるようなホテルに旅行に行きたいですね」(永見さん)
    技術者のノウハウで犬用車いすを3300台以上製作
     この工房を立ち上げた、阿蘇 講平さんは、自動車の部品などの設計を手がける技術者です。
     犬向けの車いすを作るきっかけは、10年前、愛犬「はな」が12歳の時に脊髄の病気となり、歩くことができなくなったことでした。当時インターネットで犬向けの車いすを探しましたが…。
    「(インターネット検索で出てくるのは)前足に負担がかかる車いすばっかりだった。脚力によって適正な高さは違うので、それも調整できない車いすばかりでした」(はな工房 阿蘇 講平さん)
     技術者のノウハウを生かして、自ら作ったところ…「はな」は歩き出し、元の元気な姿を取り戻したといいます。
    「やっぱりうれしかったですね。お出かけが好きな子だったので、車いすを持っていろんなところに旅行に行ったりしました」(阿蘇さん)
     このことが口コミで広まり、他の人からも「車いすを作ってほしい」という声が増え、8年前に工房を立ち上げました。これまで作った車いすは3300台以上です。
    「モノ作りが好きで動物が好きな人間にとって本当に幸せな仕事」
     大阪からはるばるやってきたコーギーのあんず(メス12歳)。
     去年3月に脊髄の病気の診断を受けました。
    「病院に行った時も先生が(病気の)進行を遅らせるためになるべく芝生の上や土の上とかをアップダウンを歩かせなさいということで、こっちも汗まみれになりながら(散歩を)していたんですけどね」(あんずの飼い主 橋本右子さん)
     車いすはそれぞれの犬の体型や状態に合わせたオーダーメイドです。あんずも試乗をして歩きやすい状態にまで調整します。
     初めての車いす。最初はなかなか歩きませんでしたが、徐々に慣れてきました。
    「前がしっかりしてきたら全然走ることが出来ると思う」(阿蘇さん)
    「走れるって、あんちゃん」(橋本さん)
    Q.試乗してどうでしたか?
    「うれしそうにしている。今までは、一方方向にしか紐でつるして歩けなかったが、犬の表情も笑顔になったような感じがするので、きょう来てよかったなと思いました」(橋本さん)
    「“一犬一犬”症状が違うんですね。こちらが頭抱える事例もあるが、モノ作りが好きで動物が好きな人間にとっては本当に幸せな仕事です」(阿蘇さん)
    犬の平均寿命14.76歳、猫が15.62歳 ペット高齢化で介護の問題も
     近年、ペットフードの改善や医療の進歩などにより、犬や猫の平均寿命は延びています。
     ペットフード協会の調査によると、2022年は犬が過去最長の14.76歳、猫が15.62歳となっています。
     ペットの高齢化に伴い、介護の問題も出てきています。
     三重県鈴鹿市にある森動物病院。犬や猫を中心に、診察や治療などを行っています。
    70代の飼い主が腰を痛め…18歳の老犬ずっと動物病院に
    「この子がココミちゃんという18歳のおばあさんの柴犬です。(人間でいうと)90歳は超えている、100歳近いと思います。」(森動物病院 水谷到院長)
    柴犬のココミは老衰で立つことができず、介護が必要です。
    飼い主は1人暮らしの70代の女性ですが、去年の末に腰を痛めてしまい、犬の世話が困難となってしまいました。
     この病院に1週間以上、入院しています。
     別の場所で暮らす飼い主の娘が、様子を見にきました。
    歩くことの重要性「積極的に義肢・装具を使うことが大事」
    「(母が)『自分が何かあったらどうしよう。ココミが先に逝くか、私が先に逝くかどっちかがわからない。その時はどうしよう』と。その時は私に面倒を見てほしいとずっと言われ続けていた時にに母が腰を痛めてしまい、私も急に仕事を休めないし、どうしようと…」(ココミの飼い主の娘 桑原裕子さん)
    犬の高齢化が進む中、健康的に過ごせる期間を少しでも長くするために、歩くことの重要性が増しています。
    「適切な運動というのは、いろんな臓器にプラスに働くと言われています。寝たきりになると健康な子が弱ってくるということもあるので、歩くというのは健康に大事。ペットのため、飼い主のためにも外で歩くことができるようであれば、積極的に義肢・装具を使うことが大事だと思います」(水谷院長)
    人間用の会社が犬向けの義肢や装具を専門に開発
     愛知県小牧市にある「アニマルオルソジャパン」。
     こちらで作られているのは、犬向けの義肢や装具です。人間の義肢や装具を作る会社が12年前に立ち上げました。
     
     千葉県にいる保護犬、ゆり(メス推定8歳)。1年ほど前、右の前脚がない状態で保護され、約半年前に義足をつけました。今は義足に慣れ、長時間散歩ができるようになりました。
    「最初は(義足)なしで散歩していたが、やっぱりちょっとしか行けない。義足を付けてからは長く歩けるようになった。義足をつけてからのほうがすごく楽しそうですね」(ゆりの保護主 石井光恵さん)
     他にも、足を固定するための装具もあります。愛知県碧南市の犬、ピノは、3年ほど前に関節の病気を患い、去年10月から装具を付けて生活しています。
    「足が速く走り回ったりものすごく元気よく歩けるようになりました」(ピノの飼い主 熊谷直美さん)
    「感謝しています」(飼い主の娘 愛さん)
    「ピノにはもっともっと長生きしてもらいたいからね。元気に」(熊谷直美さん)
    言葉がしゃべれない犬に向けサイズ感の見極めが重要
     犬向けの義肢や装具を作るのは、動物ならではの難しさもあるといいます。
    「初めて作った時は、1カ月かけて、2~3度作り直したりして完成させました。どうしてもコミュニケーションが取れないので、サイズ感というところで、きついだとかゆるいだとか、高さが低い高いだとか、そういったところは我々がしっかりと見極めないといけない」(アニマルオルソジャパン 楠見悟司店長)
    “もう一度、愛犬との散歩を楽しんでほしい”その思いがさらなる製作への意欲をかき立てます。
    「すべて完成という風には自分の中で思っていないので、これからもチャレンジしていきたいと思っています。歩けなくなった犬たちのために作った装具のフットウェアや義足によって、飼い主さんと楽しく散歩してもらいたいという思いでいっぱいです」(楠見店長)
    (1月24日 15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)
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